客観的構成要件

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 先ほど「構成要件」と書きましたが、これは文字通り犯罪を構成する要件というくらいで理解してください。この構成要件は客観的なものと主観的なものに分かれます。殺人罪を例にすると、いくら人を殺してやると頭で思っていたとしてもなんら行動に移さなかったら犯罪にはなりません。客観的な構成要件を充たさないということです。また、自分の不注意で人を殺してしまったとしても、殺してやるという意思がなければ少なくとも殺人罪にはなりません(傷害致死罪や過失致死罪など他の犯罪が成立する余地はあります。)。主観的な構成要件を充さないということです。
 客観的構成要件とは基本的には実行行為、結果、因果関係からなります。ナイフで人を刺して殺したという殺人罪の例ですと、ナイフで刺す行為が実行行為にあたります。人が死んでしまったら、死という結果が生じているといえます。さらに、ナイフで刺すという行為によってその人が死んだので、両者の間には因果関係(原因と結果のような関係)があるといえます。こうして客観的構成要件に該当したということがいえるのです。

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